【保存版】居抜き物件の内覧チェックリスト|事前準備&当日確認事項を網羅

店舗やテナントの開業を検討している方の中には、居抜き物件への入居を候補に挙げている方も多いのではないでしょうか。
しかし、居抜き物件は通常の物件と異なる確認事項が多く、内覧時に何をどこまでチェックすべきか迷ってしまうケースも少なくありません。
そこで今回の記事では、居抜き物件の内覧に役立つチェックリストとして、事前準備から当日の確認事項まで、各フェーズごとにまとめて解説します。
物件選びで後悔しないためのポイントを網羅しているので、内覧前にぜひ保存しておいてください。

目的の居抜き物件の基本情報や自業種との適合性を事前に整理しておくことで、内覧当日の確認をスムーズに進められます。
以下のチェックリストをもとに、必要な情報を準備しておきましょう。

チェック項目解説
前テナントの基本情報確認営業年数・閉店理由・顧客層を不動産会社へ確認。ネットでの評判もチェックする。
業種適合性の検討前業種が自業種にどこまで使えるか、根本的に適しているかを確認する。
電気・ガス・給排水容量確認物件の電気容量・ガス火力容量を事前に確認し、自業種の設備基準と照合する。
空き期間確認前店閉店から空き期間が長すぎないか確認する(長すぎると根本的な問題の可能性あり)
条件整理家賃上限・間取り・駅からの距離・周辺環境を「譲れない条件」と「妥協可能」に分類しておく。

事前準備で見落とされがちなのが、前テナントの閉店理由の確認です。
立地条件や業種の需要、ターゲット層のミスマッチが閉店の原因だった場合、同じ物件で開業しても同様の結果につながる可能性があります。
また、電気・ガスの容量が自業種の設備基準を満たしていない場合、容量変更のために高額な工事費用が発生することがあります。
内覧前にこれらの情報を不動産会社へ問い合わせておくことで、当日の判断精度を高めることが可能です。

内覧当日は、現地でしか確認できない要素が多く、あらかじめ確認項目を整理しておくほど、契約後に失敗するリスクを下げられます。
ここでは、持参アイテムの準備から設備・外部環境・契約条件の確認まで、活用できるチェックリストをまとめました。

内見にかかる時間は採寸や細かな確認を含めると30分〜1時間程度が目安となるため、何を確認するかをあらかじめ整理した上で臨みましょう。
以下のアイテムリストを参考に、当日の準備を進めてください。

アイテム用途・理由
スマホ(カメラ・動画)広角で撮影、動線動画を撮る。厨房設備の年式プレートを写真に収める。
ノート・ペン見取り図を描き、気になった点を直接メモする。
金属製コンベックス(5.5m以上)天井高・家具サイズを測定する。洋裁用メジャーでは不十分。
懐中電灯照明が外れている場合・床下・シンク下の点検に必須。
家具・家電サイズリスト冷蔵庫・洗濯機・什器等のサイズを持参し、スペースを確認する。
水平器・コンパスアプリ床の傾き・方角を確認する。
スリッパ(自家用)物件備え付けのスリッパのサイズ不備・数が足りない場合の対策。

持参アイテムの中でもとくに重視したいのが、採寸ツールと記録用アイテムです。
図面を持参することで実物との相違点を確認しやすくなり、コンセント位置や気になる箇所をその場で書き込めるため、後からの確認作業をスムーズに進められます。
また、床下や天井裏の確認にはスマートフォンのライト機能では光量が不足するため、懐中電灯を別途準備しておくことを推奨します。

居抜き物件の設備・内装は、一度使用されたものである以上、状態や種類を丁寧に確認しておくことが重要です。
確認すべき項目とポイントを、以下にまとめました。

チェック項目確認ポイント
厨房設備・機器使用可能か・年式・型番・メンテナンス費・廃棄費を確認する。型番プレートを写真に収める。
水回り(給水・排水)設計基準を満たすか・詰まり・逆流・配管状態を確認する。
電気設備・ブレーカー容量・配線状態・コンセント位置を確認する。
ガス設備・給湯器火力容量・ガスメーター・給湯器の状態を確認する。
換気扇・空調(エアコン)正常作動か・排気口・室外機の状態を確認する。
ボイラー・高額設備状態・耐用年数・交換費用を確認する。
シャンプー台・チェア・ベッド(サロン・エステの場合)動産物の損傷・汚れ・劣化を確認する

大型の厨房機器・レジ設備・音響機器などはリース品である可能性があります。
そのため、機器にレンタル会社のシールが貼られていないかを内覧時に確認しておくことがトラブル防止につながります。
また、空調設備や調理設備は、動作状況・老朽化の度合いをしっかりチェックしておきましょう。

物件の内部確認と同様に、外部環境や周辺状況のチェックも開業後の売上を左右する重要な工程です。
以下のチェックリストを活用し、物件の外部と周辺環境を漏れなく確認してください。

チェック項目確認ポイント
駅からの徒歩ルート坂道勾配・分かりやすさ・アクセスのしやすさを確認する。
人通り・通行量ターゲット顧客の通行量を時間帯ごとに確認する。
近隣店舗・競合周辺店舗の業種傾向・営業時間を確認する。
住宅近隣・騒音住宅が多い場合は騒音トラブルのリスクに注意する。
ダクト排気口外設備(排気口の位置・状態)を必ず確認する。
室外機・給湯器外設備の状態・老朽化の程度を確認する。

周辺環境の調査では、内覧当日の一度きりの確認で判断を下さないことが重要です。
曜日や時間帯によって通行量や歩行者の動向が異なるため、複数のタイミングで繰り返し調査することが推奨されます。
また、ターゲット層が集まりやすいエリアかという視点に加え、隣接する施設や周辺の雰囲気が自店のコンセプトと合致しているかも合わせて確認しておきましょう。

設備や周辺環境の確認と並行して、契約条件や費用面に関わる質問事項も内覧当日に整理しておく必要があります。
以下のリストを参考に、不動産会社や前テナントへの質問事項を事前にまとめておきましょう。

チェック項目確認ポイント
内装改装制限改装可能な範囲・制限があるかを確認する。
撤去費用・修繕義務不要設備・内装の撤去費用・修繕義務の有無を確認する。
クリーニング費用退去時のクリーニング費用の負担範囲を把握する。
トータルコスト試算居抜き改修費を含めた総額・スケルトン物件との差額を試算する。

居抜き物件は初期費用の削減や開業までの期間短縮といったメリットが注目されがちですが、契約後に想定外のコストやトラブルが発生するリスクも伴います。
造作譲渡料や賃料だけでなく、改修費を含めたトータルコストでスケルトン物件と比較した上で判断することが大切です。
自分の目による現地確認だけで判断を終わらせず、不動産会社や前テナントに書面ベースで確認しておきましょう。

居抜き物件の内覧は、物件の良し悪しを見極める最後の判断機会であり、契約後のトラブルを未然に防ぐための重要なプロセスです。
ぜひ、今回紹介したチェックリストを活用して、ひとつひとつ丁寧に確認を進めてください。
とくに費用面や契約条件に関わる項目は、口頭確認だけで終わらせず、書面での取り決めを徹底することが入居後の安心につながります。
物件探しの段階から計画的に準備を進め、自社の業種・業態に最適な居抜き物件を見つけてください。